このような“コストコモデル”にならい、健康的な商品を手ごろな価格で幅広く届けようとしているのが、2015年にニューヨークで創設された会員制通販サイト「Public Goods(パブリック・グッズ)」である。
・会員制モデルにより高品質な商品を低価格で販売する通販サイト
「Public Goods」では、59ドル(約6530円)の年会費を支払った会員のみを対象に、消費者の健康や環境負荷に配慮した品質の高い商品をプライベートブランド(PB)で安価に販売。品質やデザインにこだわったプライベートブランドの商品をメーカーと共同で開発し、卸売業者や小売業者を介在させずに消費者に直接販売することで、コストを抑え、従来の小売業者に比べて平均7割安く商品を提供しているのが特徴だ。
パスタ、オリーブオイル、コーヒー、紅茶などの加工食品から、洗剤や石鹸、シャンプーといった日用品まで、100種類以上の商品を扱っている。
・日用品に特化した通販サイトの多様化
米国では、年会費不要で食料品や日用品などをお得にまとめ買いできる通販サイト「Boxed」や、ナチュラル志向の日用品を定期購入方式で届ける通販サイト「Grove Collaborative」など、日用品や食料品に特化した通販サイトがますます多様化している。「Public Goods」は、品質の高い商品を手ごろな価格で便利に購入できる仕組みとして、利便性や低価格のみならず、品質も重視したい消費者層から人気を集めそうだ。(文 松岡由希子)
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