これはボールペン型のツールで、中には特殊な銀色の伝導性インクが入っている。ユーザーは普通にペンで文字や絵をかくときと同じように、非常になめらかなタッチで紙の上にインクで書き付けていく。手書きで書いたインクのラインをつなぎ、コイン型バッテリーとLEDライトを配置すれば、電気回路は出来上がり。
このインクはスムーズな書き心地を実現しており、すぐ乾くのでにじむ心配も少ない。ワイヤーやコード、特殊なボードも不要で、たったこれだけのアイテムと手間だけで、誰でも簡単に素早く、電気回路を構成できてしまうのだ。電気回路の中にブザーと赤いランプを配置するだけというシンプルな構造のものから、カメラセンサーや電位差計を作動させるような、より複雑なものまで思いのまま。
もともと「Circuit Scribe」は、University of Illinoisの研究チームから派生した会社。開発側は、いろいろな対象物にタッチパッド機能をもたせる「MaKey MaKey」というツールと組み合わせることで、さらに複雑な動作などをさせることが可能だとしている。電気回路に初めて触れる子どもから、趣味を楽しみたい大人まで、電気回路を気軽に作成できるようになる「Circuit Scribe」。現在、資金調達プラットフォームKickstarterでキャンペーンを開催中だ。
Circuit Scribe