働き方の多様化が進んでいる。PC片手にカフェや自宅でリモートワークをしたり、複業をしたり。また、自ら起業して新たな事業を起こそうという志をもつ若者も多く、そういった人々が交流できる場を整備しようという動きも出てきている。
・「参勤交代制」という新たなサービスがスタート
ハバタク株式会社もそういった取り組みをしている会社のひとつ。「新しい学びのクリエイティブ集団」として、一人ひとりの可能性を無限に広げる学び体験を世界中に創り出していくのを目標としている。同社では、グローカル・リーダーシップ教育の専門チーム「タクトピア」、秋田県五城目町(千代田区の姉妹都市)における「学び続ける地域社会システム」創出、大人も子どもも没頭できる自由空間「ただのあそび場」、越境し学び合うシェアコミュニティ「シェアビレッジ」を運営している。ハバタクでは、2018年7月23日に”人と事業と文化がそだつビル”(Learning Building)「錦町ブンカイサン」を開設した。その新たな施策として「参勤交代制」というサービスをスタートする。
これまで、「錦町ブンカイサン」では基本的に、「東京において起業準備中・初期段階の起業家」の人を利用対象としていたが、今回の「参勤交代制」では、「海外や地方からの出張者で、東京に短中期滞在し挑戦や学習を行う人」「東京在住で、地方での挑戦を志す人」も利用できるようになる。広義の起業家=アントレプレナーシップを発揮する人なら誰でも、挑戦や学習のテーマがあれば、法人の形態・有無を問わず幅広く門戸が開かれているのが特徴だ。
ユーザーは、「コワーキングスペース&ベッド無料」「食べてつながる場」といったサービスを利用可能だ。例えば、東京出張時、1-2階の食堂で食べてつながり、3階コワーキングで集中して働き、4-5階レジデンスでリラックスし睡眠をとる……といったような利用スタイルが考えられる。
生活コストを最小化しながら挑戦や学習機会を最大化する、東京での新たな滞在体験が実現できるという。
・「錦町ブンカイサン」は若手企業家が集い、挑戦する場
「錦町ブンカイサン」は、「国内外の地域が交わり合いながら、生まれてくる新たな問いを世の中に投げかけていく」、そんな次世代が育くむ食住業近接コミュニティビルである。1-2階は、地域の食文化に重点を置いた食堂「風土はfoodから」。従来の飲食店の枠を越えて、客や生産者をはじめ、関わる全ての人々がつながり育ち合う場を目指している。「参勤交代制」においては、下記の3つの取り組みを開始する。
▼「出張夜皿」:東京出張の夜に染み渡る手づくりおばんざいプチプレートをワンコインで
▼「食材持参」:様々な地方から食材や酒を持ち込み可能。シェフが調理し提供
▼「丁稚奉公」:短期のお手伝い(まかない付)、OJTを通じた地域の食人材育成の受入
3-5階はGOB Incubation Partners株式会社と協働で運営しているフロアとなり、お米を育てるように時間をかけて志を育み事業を生み出す「農耕型インキュベーション」拠点となっている。起業準備中・初期段階の若手起業家たちが利用している。
個別ブース型デスク、ミーティングスペースが設けられた3Fコワーキングスペースは、平日日中に無料でドロップイン利用可能。また、GOB Incubation Partnersのメンターによる「無料事業相談」を受けることもできる。若手企業家支援のため、本フロアは実費分を除き、無料利用できるのが大きな特徴だ。
4-5階レジデンスフロアもまた、無料で利用できるというから驚きだ。条件は以下となる。
▼3日以上1ヶ月未満で1ベッド(男女別・相部屋)の利用
▼シャワーやリビングなど共有スペースの活用
※1〜2日間のみの利用、1ヶ月以上の長期利用は不可
※相部屋のため、他の利用者との助け合いの精神で利用すること
※アメニティや消耗品は自身で持参
※ベッド数には限りあり
対象者:「海外や地方からの出張者で、東京に短中期滞在し挑戦や学習を行う人」「東京在住で、地方での挑戦を志す人」
利用可能時間:
<コワーキングスペース・事業相談> 平日9:00-17:30
<レジデンス(ベッド)> 受付は平日9:00-17:30、施設は24時間利用可能
申込:Webサイトより事前申込(https://gob-ip.net/challengeresidence/)
食と住をともにすることは、短期間ながら生活をともにすることでもある。志ある人同士が集まり、交流し、刺激しあうことで、新たな力を生み出すきっかけとなるはず。若手企業家を支援するユニークな試みの今後を見守りたい。
ハバタク株式会社
食住をともに!コワーキング&ベッド無料で若手企業家をサポートする「錦町ブンカイサン」、新たな「参勤交代制」サービスをスタート