Googleは、AIに精通している組織から、データを有効に活用するためのアイデアを持っている組織までの幅広い組織の参加を求めているようだ。
・助成金やAI専門家からのアドバイスを提供
選抜に勝ち抜いた組織は、GoogleのAI専門家によるアドバイスや、Google.orgの保有する2500万ドル(約27億5000万円)の資金の中からの助成金、Google Cloudのクレジットなどを得ることができる。また、Googleによるスタートアップ向けに開催しているプログラム「Launchpad Accelerator」に参加することになる。
AIに関する理解するのを助けるための教育リソースも用意してくれていて、機械学習を初歩から学ぶこともできる。
・密漁による乱獲や違法森林伐採の阻止にAIで立ち向かう
Google.orgはこれまでも、より良い世界を築くためにテクノロジーを使用している革新的な組織に投資してきた。例えば、市場に出回る魚5匹に1匹が密漁によるものとの現状および、これに伴う乱獲を解消しようと立ち上がったGlobal Fishing Watchでは、機械学習を使用して30万隻以上ある船を12種類にカテゴライズ。漁獲物の積み替え時間などを判別する。また、違法な森林伐採を解消しようと立ち上がったRainforest Connectionでは、森林に太陽光発電で稼動する古いAndroid端末を設置して、録音データをTensorFlowでリアルタイム解析。チェーンソーやトラックなどの活動を特定する。
・データに基づいたアプリ開発を評価
選抜では、社会的課題への対処方法や、開発したアプリケーションがどの程度データに基づいているか、AI開発計画の具体性などを見るようだ。また、実現可能性やデータセット、技術的専門性や知識および専門家や組織との協力体制の有無も評価する。
プロジェクトが成功したあかつきに、どの程度横展開できるかや、他の分野に与える影響も重要となってくる。
なお、応募の締め切りはPST(米国太平洋標準時)2019年1月22日午後11時59分59秒となっている。志をお持ちで腕に覚えありという方は応募を検討していてはいかがだろう。
参照元:Working together to apply AI for social good
Global Fishing Watch
Rainforest Connection