離陸、ホバリング、着陸と一連の操作をスムーズに行えることが確認された。
・脱コンセプト
空中にどれくらいの時間浮いていたのかなどの詳細は明らかにされていないが、今回の目的は離陸してホバリングし、着陸するという動作の確認。飛行移動はなかったことからさほど長いものではなかったと推測される。昨年エアバスが実施したVTOLのテストも1分にも満たなかった。しかし、当然のことながらコンセプト段階を抜け出して実用化を目指す上で、本当に離陸できるか、空中にとどまっていられるかの確認は重要なステップであることには違いない。
・都市モビリティ手段に
今後は、ホバリングの状態から前進する機能の確認を行うことになる。他のメーカーではすでに飛行性能を試しているところもある。そうした意味ではボーイングは若干遅れをとっている格好だが、ボーイングがVTOLのコンセプトを発表してからわずか1年で初フライトテストにこぎつけたことからすると、飛行性能テストもそう遠くはないかもしれない。
最終的には、ボーイングは都市モビリティのソリューションとして空飛ぶタクシー事業を展開したい考え。長距離をボーイングのジェット機で移動し、目的地への近距離移動にボーイングの空飛ぶタクシーを使う、という未来がやってきそうだ。
Boeing