・化石燃料からの脱却
ギリシャは本土と点在する島々で成り立つ国家。一部の島には本土からのエネルギーが届かず、電力を供給するため化石燃料に頼っている。そうした島の大半はディーゼル発電機を使っており、環境への負担も長年の懸念事項となっている。この問題を解決すべく、ギリシャの環境エネルギー大臣ジョージ・スタタキス氏は先週、テスラと面会。遠隔島でのマイクログリッドの展開について議論したことを認めている。
ギリシャ政府がテスラに接触した理由は、マイクログリッドによる実績に着目したから。同社は2016年、アメリカ領サモアのTa'u島にパワーパックを備えた1.4メガワットの太陽電池アレイと6メガワットアワーのエネルギー貯蔵システムを配置。安定した電力供給に成功した。その後はサモア、ハワイ、プエルトリコなど多くの離島で同じシステムを展開している。
・プロジェクト稼働はほぼ決定!?
この会談でテスラは、マイクログリッドシステムに基づくパイロットプロジェクトをすでに提案したと伝えられている。治験の候補地はギリシャで8番目に大きいリムノス島らしい。仕組みは他の離島と同じ。大きな太陽電池アレイを設置し、それをエネルギー貯蔵施設と組み合わせて日中の余剰エネルギーを貯蔵。太陽の出ていない夜間に使用できるようにするというものだ。
システムが正式に稼働すれば、エネルギー貯蔵にかかるコストも大幅に削減されるだろう。エネルギーの自給自足を可能にするマイクログリッド。他の先進国でも採用検討してほしいところだ。
souce by electrek