・特殊技術によって肉眼での視聴が可能に
同社が追い求めたのは、3D映像を家庭で気軽に鑑賞できるようにすること。そうなると、メガネやヘッドセットは邪魔だ。しかし、ウェアラブルなしで視聴するためにはさまざまな課題をクリアしなければならない。まず、視野角の問題。現状の3D映像は2つのイメージをスクリーン上に作り、左右の目の視差を利用して立体的に見せている。それを手助けするのがウェアラブルデバイス。これがなければ、ただ2つのぶれた映像が映し出されるだけだ。
そこで誕生したのが“Simulated Reality(模擬現実)”というテクノロジー。レンチキュラーフィルタを使用してインタラクティブな3D映像を表示する画期的な技術だ。視野角の問題は視聴者の目を追跡できるよう、カメラと画像処理を追加することで解決した。
さらに超音波でタッチをシミュレートし、そこに空間音響処理を追加して現実効果を編み出す技術も搭載。簡単に言うと、テレビの前に立ったユーザーの動きを画面自体が捉えるということ。3Dペンを使うように画面上に絵を描いたり、動作に沿って立体映像を浮かべることができる。
・正式リリースは来年!?
目標は2020年の正式リリース。現在、ゲーマー向けラップトップの製造業者やハードウェア製造業者に売り込んでいるところだ。本品のみならず今年のCESには多彩なディスプレイがお披露目され、新時代の到来を予感させた。家庭用テレビも次のステージへ。どこまで進化するのか楽しみだ。
Simulated Reality/Dimenco