赤外線カメラを搭載している「Mavic 2 Enterprise Dual」だ。可視カメラがとらえた映像と赤外線カメラの映像をリアルタイムに統合することで、暗闇でもはっきりと人の存在などをとらえたり、温度を測定したりすることができる。
・FLIRと提携
発表によると、赤外線カメラ搭載にあたっては米国企業FLIRシステムズと提携している。赤外線カメラは、物体から出る赤外線を可視化するものだが、Mavic 2 Enterprise Dualは名称にデュアルとあるように、FLIRが開発したセンサーが内蔵された赤外線カメラと、1/2.3CMOSセンサー内蔵の4Kカメラの2つを搭載している。
そしてFLIRが特許を取得している多重スペクトル・ダイナミック・イメージング技術を活用して、可視光による詳細映像を赤外線画像に映し出す。
・暗闇で力を発揮
これにより、たとえば、これまではライトを使って行なっていた暗闇での遭難者捜索は、赤外線カメラを活用することでよりはっきりと遭難者の存在を確認できるようになることが見込まれる。また、赤外線カメラでは温度の測定が可能で、建物の火災のときに、どこが一番激しく燃えているかを特定することが容易になる。
民生用ドローンを多く展開しているDJIだが、Mavic 2 Enterprise Dualは産業用。中でも救助・捜索活動などでの使用を想定している。
来年1月8〜11日に米国ラスベガスで開かれるCESで展示され、発売価格は2699ドル(約30万円)となっている。
DJI