そして、イケアの取り組みを支えているのが、英ロンドンで開発されたB2B型食料廃棄モニタリングソリューション「Winnow Solutions(ウィノー・ソリューションズ)」だ。
・食料廃棄を可視化し、無駄の軽減につなげる
「Winnow Solutions」は、Bluetoothが内蔵されたスマートスケールとタブレット端末対応の専用アプリで構成。スマートスケールをゴミ箱に取り付け、食材を廃棄するごとにタブレット端末でその種類を指定すると、廃棄した食材の重量とコストをスマートスケールが自動的に計測し、データとして記録する仕組みだ。
これらのデータはクラウド上に蓄積され、独自のアルゴリズムによって解析されたレポートが定期的にユーザーに共有される流れとなっている。
・145店舗以上のイケアレストランで導入済み
イケアは、すでに145店舗以上で「Winnow Solutions」を採用。オランダ南部の「IKEAアイントホーフェン」では、2017年1月に「Winnow Solutions」を導入した結果、1年間で4万8000食分の食料を節約し、10万930ユーロ(約1288万円)以上のコスト削減につながったという。
「Winnow Solutions」は、現在、世界35カ国で展開されており、イケアのほか、大手ホテルチェーンのアコーホテルズやヒルトン・ホテルズ&リゾートなど、ホテル業界でも利用されている。(文 松岡由希子)
Winnow Solutions