そこで、スマホとスティッカー、指輪を使って目が見えない人でも操作できるようにするシステム「WatVision」を、カナダ・ウォータールー大学の学生チームが開発した。
・アプリが読み上げ
WatVisionを活用するにあたってはまず、タッチスクリーンの4つの隅に専用スティッカーをはる。そうすることで、専用アプリを立ち上げてスクリーンの写真をとるときに、隅を認識してスクリーンを正しくとらえることができる。アプリで写真を撮ると、その写真データをもとにユーザーが専用指輪をはめた指でさしたものを認識して、読み上げるようになる。
・制作費わずか170円
たとえば、タッチスクリーンを操作してICカードにお金をチャージするとして、1000円、2000円、5000円などとオプションがあったとする。視力障がい者は選択肢が見えないわけだが、指輪をはめた指をスクリーンの上に持ってきてかざすと、それがどういう内容なのかを音声で確認できる。またこのシステムで画期的なのが、制作費がわずか2カナダドル(約170円)と極めて安価なこと。これなら大量に社会に導入することができそうだ。
WatVisionは今年のジェームズ・ダイソン賞コンペティションに応募し、カナダ国内で最優秀賞を受賞。開発チームは現在この技術の特許を申請している。
WatVision