実家の父親が、ある日突然心臓発作を起こしてしまう。或いは、自宅で留守番している子供が怪我をしてしまう。

こういう場合、災難に遭った本人が119番通報することは難しい。誰かが早期に救急車を呼べればいいが、そうでなければ手遅れになってしまうだろう。そこで開発されたのが「KEZ」というスマートバンドだ。緊急時、外出中の家族にその様子を知らせる製品である。

・全方位カメラで事故直後を撮影

KEZは体温、心拍数、血圧等の生体リズムを認識するウェアラブルだ。360度魚眼レンズが搭載されているのが最大の特徴と言える。

何かしらの異常が発生した際、上記の生体リズムは必ず変動する。それをKEZが察知し、15秒間の動画撮影を開始。予め登録しておいた家族のスマートフォンにその通知が届くという仕組みだ。全方位撮影だから、事故直後の周囲の状況をしっかり把握することができる。

心臓発作を起こした父親、高いところから転落した子供、これらの緊急事態にもKEZは対応できる。GPS連携機能もあるから、どこでその事故が起こったのかも知らせてくれる。

なお、KEZはLTE/3G通信製品。Wi-Fi環境下でしか作動しないものではなく、これを活かせば「自宅の外で事故に遭遇した子供の行方」なども知ることができる。

・病院での利用も

想定用途としては、病院内での利用も考えられる。入院患者に何かあった際、それを主治医に知らせるという形での利用も可能だ。

KEZは現在、国際的クラウドファンディング「Indiegogo」で出資を受け付けている。最低出資価格は199ドル(約2万2600円)。配送は来年8月を予定している。

Indiegogo