世界でも最も早くEVを充電できる施設ではあるが、残念ながら対応する車はまだなく、対応車が今後登場することを見越した取り組みとなる。
・10分で320キロ走行分
現段階で多く使用されている充電器は出力50 kWのものがほとんど。最大350kWといえば、単純計算してその7倍の速さで充電できることになる。Electrify Americaによると、350kW の急速充電では10分で200マイル(約320キロメートル)走行できるだけの電気が賄えるとのことで、これなら給油の利便性とさほど変わらない。
・将来を見越した措置
ただし、残念ながら350kWでの充電に対応する車はまだない。アウディのE-Tronですら150kWだ。現段階で最大350kW出力の充電に対応すると明言されているのが、ポルシェのTaycan。こちらは2020年の発売が予定されている。
とはいえ、Electrify Americaが現段階でこの急速充電を投入するというのは、今後対応車が増えてくると見込んでのことでのこと。実際、欧州でも350kW給電設備の導入が検討されている。
電気自動車のユーザーの多くは自宅のガレージで車に充電プラグを長時間つないでいるだろう。しかしそれがものの10分、20分で済むようになれば、大幅に利便性がアップする。
また、急速充電施設が各地に増えることで、安心して遠出もできるようになり、EVの浸透を一層促進することになりそうだ。
Electrify America