MITの卒業生により2009年に設立された同社は、この9年間、ベストなチームの構築や資本を獲得、主要サプライヤーのとりつけや生産施設の購入など、着実に準備を進めてきた。
トラックやSUVは積載容量とパワー優先と考えられがち。だが、同社の製品では、加速や操作性、燃費などでも妥協しなくて済みそうだ。
また、自動運転技術の開発やサブスクリプションモデルの展開も視野に入れているのも興味深い。
・7秒以内に時速160kmに到達
Rivianの製品は2020年に出荷予定。すでに、イリノイ州にある三菱自動車の工場(生産能力20万台)を購入し、約5億ドルの資金調達が完了していて、量産の準備は整っている。各車輪に147kWの電力を送る革新的な制御システムを採用しており、最上位モデルでは、3秒で時速100km近くまで加速。7秒以内に時速160kmで走行できる。
高い車高と環境に適応するサスペンションシステムは、オフロード車としても最上位クラスだという。
また、カメラとセンサーによる自動運転に対応しており、高速道路などで利用できる。
こうした性能により、操作性や乗り心地は、トラックやSUVというよりも、スポーツセダンのように感じられるという。
・640kmの走行距離を実現
バッテリパックは車体の下方を横切る構造で、サイズもさまざま。冷却システムによる優れたエネルギー効率を実現し、最大のもので640km以上の走行を可能にする。こうした性能を実現する技術を、Rivianはすべて独自開発している。また、走行時にはクラウドにデータを送信し、車両の状態をリアルタイムで認識している。
まずはハイエンド車を市場に投入する予定となっているが、今後は低価格車を、さらに将来的にはサブスクリプションモデルへの移行も視野に入れているようだ。
このように、製品の完成度の高さのみならず、車のあり方を常に考慮しての開発姿勢についても好感が持て、Rivianの動向に注目したい。
参照元:Startup founded by MIT alumnus unveils electric vehicles for the future/MIT News