多彩なサービスが競い合う中、群を抜くには、やはり技術力で勝負するしかない。今回ご紹介する「qualva(クオルバ)」は、突出したアイディアと圧倒的な使いやすさで、高く評価されているシステム。AIの利点をとことん生かした機能は、他のサービスと一線を画す。
提供元は、2010年設立のPROFESSY。代表取締役/CEOの岩崎 経(いわさき けい)氏に、話を聞いた。
・新たにAI音声認識アシスタント機能を追加
Q1:まずはさかのぼって、「qualva」開発の経緯からお聞かせください。当初は、顧客属性やソーシャルメディアの情報を、わかりやすく可視化することに特化した、ダッシュボードサービスの開発をしていました。スモールデータ版のDOMOや、Tableauのようなイメージです。Q2:今回新たに、AI音声認識アシスタント機能を追加されました。この機能によって、サービスはどのように変わるのでしょうか。
ある程度、集計基盤が整った頃、肝心のデータがなかなか集まらないという、内部的な課題が浮上しました。加えて、デジタルマーケティングの市場では、可視化よりも、CVR向上が差し迫った課題として存在していたのです。それで3年程前に、事業自体をダッシュボードサービスからチャットボットサービスへ、大きくシフト転換しました。その結果、データ集計基盤とチャットボットという、ユニークな要素を合わせ持った、プラットフォームの原型が誕生したのです。
「qualva」のミッションは、CVRの向上です。一般的なウェブフォーム、またはその他同種のチャットボットと比較すれば、その優位性の高さがわかります。つまり、現段階における最大のライバルは、他ならぬ「qualva」自身なのです。
そこで、CVRをさらに高めるために、よりストレスフリーなデータ入力方式となる、VUIに目をつけました。アジア各国へサービスの提供をするうち、現地パートナーとの意識調査で、音声での入力方法が、日本よりも一般化されていることに、気付いたからです。
そこで、国外を中心に、GUI+VUI=マルチモーダル型インターフェイスを開発しました。この機能によって、本サービスは、本当の意味で“対話型”となります。今後は、音声の入出力が標準で備わっている、次世代チャットボットのデファクトスタンダードモデルを、提案していくつもりです。
・課題解決が成果につながる
Q3:数あるチャットボットサービスの中で、新規顧客獲得率No.1という輝かしい実績を達成されました。このような結果を出せた理由は、どこにあるのでしょうか。「qualva」のように、BtoBtoCの事業モデルの場合、弊社のクライアントとその先にいる実際のユーザー、双方の顧客満足度を、一定のレベルに保たなければなりません。そのため、ユーザーが入力しやすいUI/UXであるか、定期的にリサーチし、開発チームが実直に改善を行っています。
また、クライアントのビジネスオペレーションに適合するため、あらゆる角度から、機能要望が取り入れやすくなるよう、常に開発環境・体制を整備しています。CVRが悪化することはないか、一部のクライアントの要望に偏りすぎていないかなど、さまざまな角度から、事業自体を観察するのです。
そうやって、一つひとつ課題をクリアしながら、ユーザーと市場に対して、「qualva」を柔軟に適応させる。それが成果につながっているのだ、とチーム全体で実感しています。
Q4:今後の展開について、教えてください。
今後も、CVRの向上が、ファーストミッションであることに、変わりはありません。併せて、2019年からは、データドリブンマーケティングを、力強く支援できるよう取り組んでいきます。
「qualva」には、大小合わせて、5000近いプロジェクトの運用実績があり、データの質・量ともに、インダストリーをまたいで、各プロジェクト間の関連性を分析できるプラットフォームに成長しつつあります。これからは、それぞれのプロジェクト間の関連性を分析しつつ、ASPや広告配信プラットフォームとの連携を強化することが、テーマとなるでしょう。
また、国外のマーケットへの提供を促進していくため、各国のパートナーとのアライアンスを進めているところです。今回開発したAI音声認識アシスタントが、導入促進につながることを期待しています。
進化し続けるチャットボット「qualva」。ウェブ接客のスタンダードとなるのも、夢ではないだろう。PROFESSY社の次なる挑戦に、期待したい。
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