ルートは全長約5キロで、途中のトンネルも自動運転トラックはレーダーなどをフル活用して難なく走行する。採石だけでなく他の産業現場でも活用できそうだ。
・運搬をトラック任せに
今回、6台の自動運転トラックが採石場に投入された。立坑やメーンの採石場へと走り、採石された石灰石を積み込み、さらには水際近くに設置された粉砕機まで運ぶ。このトラックにはGPSやレーダー、LiDARなど自動運転でおなじみのテクノロジーが搭載され、周囲を“見ながら”トンネルも走行する。運搬の命令は人が行うが、基本的にあとはトラックにお任せとなる。
・バック走行もお手のもの
公開されたビデオを観ると、確かにトラックは人がハンドルを握ることなく所定の場所に自動運転で移動し、石灰石を運ぶ。粉砕機エリアに着くとUターンして、バック走行で粉砕機近くにぴたりとつけ、荷台を傾けて石灰石を粉砕マシーンに流し込むことまでやってのける。
おそらくこのトラックはそれなりの値段がするものだが、今回の導入は、採石会社がトラックを購入するのではなく、ボルボ・トラックが輸送サービスを有料で引き受けるという形態をとる。つまり、採石会社にとっては大きな投資をすることなく、使った分だけの料金を払って先端技術で作業を効率化できる。
高度運転技術を搭載した特殊車両を使ったサービスを企業に提供するという、新たなサービスモデルとなりそうだ。
Volvo Trucks