先進国では、人口における高齢者の増加が社会問題になっているが、日本もまた例外ではない。昨今では、そうした高齢者たちを狙った犯罪が増加しており、アメリカにおいても、高齢者が巻き込まれる詐欺被害は、年に20億9000万ドルもの被害金額に及んでいるという。

高齢者たちを詐欺師たちから守るために、「True Link」というサービスがスタートしている。これは、プリペイド式のVisaカードで、高齢者の親戚、あるいは本人によって、あらかじめ一定の金額をカードに入金しておく。カードによる支払いが発生するたびに、独自のアルゴリズムが働き、詐欺師や不正なショップの最新情報を網羅して、不正な取引先でないか、取引をチェックする。

高齢者の保護者は、どれくらいセキュリティシステムを厳しくするか調節をしたり、1回の取引の最高支払可能額を設定できる。また、特定のショップやWebサイトをブロックしたり、逆に設定したショップのみ、取引可能にすることも可能だ。万一、詐欺と疑わしい支払いが発生した場合、保護者のスマートフォンにemailまたはショートメッセージのアラートを送信し、知らせてくれるようになっている。

「True Link」は最初の12ヶ月間は無料で利用でき、以後延長をする場合には、年間20ドルで継続することが可能だ。誰しも年をとっていくことは避けられないが、オンライン犯罪はこれからも消滅することはなく、自衛をするのがやはり大事になってくる。高齢者を犯罪から守るために、このようなサービスを積極的に活用したいものである。

True Link