しかし、その先をいく飛行機が将来登場するかもしれない。なんと、プロペラやタービンといった駆動部分を必要とせず、排ガスに加えて騒音もないタイプだ。
・イオン風で飛ぶ
米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームが、イオン風でプロトタイプを飛ばすことに成功した、と発表した。多くの人にとってイオン風という言葉は耳慣れないが、高い電圧で空気分子から負電荷を取り除くことで起こしている風のことなのだという。
イオン風を使った飛行機というのは理論的には可能ではあったが、高電圧を供給する必要があることなどが壁となっていた。今回は必要な出力を供給できる装置を開発したことが飛行の成功につながった。
・約60メートル飛行
テストに使われたプロトタイプは幅約5メートル。実験では、体育館の中を197フィート(約60メートル)飛んだ。公開された動画をみると高度はさほどないが、それでも初の快挙だ。プロトタイプよりも大きな飛行機を飛ばすには、さらに大きな電極部を必要とするなど、実用化に向けてはまだハードルは残る。ただ、研究チームはこの技術を燃料と併せて使うことで、高燃費のハイブリッド飛行機を開発できるのでは、としている。
MIT