数ある米国のモバイルフィットネスアプリの中で、Noom(ヌーム)はこのほどアメリカ国立衛生研究所から助成金を得て、摂食障害治療にモバイルテクノロジーがどう影響するのかを研究することになった。
ニューヨーク・マンハッタン内にあるシナイ山病院の摂食障害研究者であるトム・ヒルダーブランド博士によって、特に過食の傾向がある個人に対しての2年間のパイロット研究が行われる。今回の研究で使用されるNoomのアプリ「Noom Monitor」は、市場には出回っておらず、とりわけ過食のトラッキングを目的としたものである、とNoom創設者のアーテム・ペタコフ氏は語る。
今後は、アプリを病気の患者に役立て、健康分野においてモバイルテクノロジーに有用性があるのかを見極めていく。
参加者たちは、行動を記録するメディアとして「Noom Monitor」を使い、食べたものをログしていくだけでなく、食事の時間帯や自分自身をコントロールできないときの気持ち、下剤の使用や過剰なエクササイズなどの埋め合わせ行動なども記録することになる。
Noom(ヌーム)CEOのセジュ・ジョン氏にこの新たな試みと、今後のダイエット系アプリの展開について話を聞いた。
Q1.日本にもたくさん摂食障害で悩んでいる人々がいます。現時点では研究段階で、一般にはリリースされないということですが、今後App Storeなどで販売の予定はありますか?
「私たちが今でも中心として考えているのは、App Storeから発売されている『Noomウェイトロスコーチ』と『Noomウォーク』です。近い将来には、『Noom Monitor』と他の医療系アプリは、提携先の特定ニーズに沿って使われるようになるでしょう。しかし、これらのアプリはApp Storeからではなく、その使用環境にもとづき発売されます。弊社では、新たなパートナー施設やグループを世界中から開拓しています。健康促進のためにアプリを使う。この将来性は桁外れです。」
Q2.「Noom ウォーク」、「Noomダイエットコーチ」などは、アメリカはもちろん日本でも人気のアプリです。太りやすいクリスマス時期に向けて他に健康管理ソフトの発売予定はありますか?
「クリスマスやお正月時期は、ヘルシーなライフスタイルを築くのに重要な時期です。不健康な生活になってしまいがちな時期ですからね!弊社はこの冬にかけて、既存のアプリに新しい機能を盛り込むアップデートに取り組んでおります。米国の感謝祭時期には、『Burn the Turkey』(訳:ターキーを燃やせ)というアプリをリリースします。感謝祭時期に摂取したカロリーを消費するアプリで、ユーザーは画面上のターキーが消えるまで、日々のエクササイズのモニターを続けるというものです。」
単なる日常のエンターテイメントという枠組みを超え、モバイルアプリは本当に闘病の役に立ようになるのだろうか?今後の研究成果に期待したい。
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(Writer: Saera Jin)