この開発キットには、ブロックチェーンの開発者用テンプレートや、ブロックチェーンをクラウドに接続できる「Azure Blockchain Workbench」の機能を拡張するものだ。
開発キットを活用することで、エンジニアが使い慣れた言語での開発がおこなえるほか、トラッキングやスマートコントラクトといった機能を備えたシステムを、既存のクラウドソリューションに統合できる。
・エンドツーエンドのブロックチェーンソリューションを展開
最初のリリースでMicrosoftは、「インターフェイスの接続」「データとシステムの統合」「スマートコントラクトとブロックチェーンネットワークの実装」の3つの主要テーマに焦点を当てている。開発キットでは、サプライチェーンソリューションに組み込めるSMS/音声インターフェイスを提供。IoTデバイスやAndroid・iOSなどのモバイルクライアントをサポートして、「エンドツーエンド」のブロックチェーンソリューションの展開に適している。
BitcoinやEthereumをはじめとするさまざまな元帳技術と互換性があるとのこと。
GitHubには分散アプリケーションを展開する方法など、開発キットの利用法が公開されていて参照することができる。
・IBMやGoogleはブロックチェーン開発キットを公開済み
Microsoftはこれまでにも、ブロックチェーンソリューションによる迷惑電話/詐欺電話の防止や知的財産権の管理など数々の実証実験に取り組んできており、ブロックチェーン技術の普及に積極的だ。IBMやGoogleなどはブロックチェーン開発キットをすでにリリースしていて、金融サービス業界のみならず、さまざまな領域でブロックチェーンソリューションを導入する際の敷居を下げている。
また、世界的にブロックチェーン人材の不足が叫ばれており、IT大手が開発環境を整えることの意義は大きいと考えられる。
参照元:Microsoft launches cloud-based development kit for blockchain/The Next Web