写真・ビデオ共有サービスと聞くと、Instagramを真っ先に思い浮かべる人が多いだろう。実際、その業界では最もユーザー数が多いサービスとなっている。しかし王者Instagramに強力なライバル候補が現れた。南米発の「Mobli」だ。常に世界長者番付の上位に入るカルロス・スリム氏が6000万ドルもの資金を注入したことから注目が集まっている。

Instagramと同様、Mobliでも写真や・ビデオ共有にあたって友人のフォローやハッシュタグ検索などができる。大きな違いは、Mobliでは写真やビデオをアップロードするときに、他のユーザーがどんなものをアップロードしているかが分かる“live”という機能があること。また、コンサートなど特定のイベントでしか使えないフィルターを用意しているサービスはInstagramには見られないものだ。

とは言っても2社のサービスの基本はさほど変わらず、Mobliのユーザー数や認知度はまだまだInstagramにははるか及ばない。しかし今回、資金を提供したスリム氏はメキシコの実業家で、中南米で最大手の携帯電話事業会社America Movilのオーナーだ。つまり、Mobli はAmerica Movil社のユーザーに広くアピールすることで、利用者増を図ることが出来る。

Mobliの“打倒Instagram”営業戦略は非常に明快で、Instagramの利用を止めたユーザーに現金をプレゼントするキャンペーンを実施中だ。中南米で足場を固め、ゆくゆくは北米に“進出”する算段のようで、Instagramとシェア争いをする日もそう遠くないかもしれない。

Mobli