ここで、画面上の情報だけでなく物理デバイスの動きまでわかれば、ユーザーに関するさらに豊富なコンテキスト情報が得られることは想像に難くない。
「Remotion」はそんな要望を叶える新しい技術。Webサイトやアプリケーションを利用するユーザーのデバイスの挙動を再現できるものだ。
・デバイス操作を忠実に再現
デバイスの挙動はユーザーの状況を読み取るための貴重な情報源となる。たとえば、モバイルデバイスからオンラインショッピングを利用することがあると思うが、クレジットカード情報を入力する際、デバイスを置くか置かないかで、ユーザーはカードがすでに利用できる状況にあるかが判別できる。
Remotionを活用すれば、ユーザーの注目ポイントや感情、姿勢はもちろん、意図や理解の程度、習慣などのコンテキストをより深く知ることができそうだ。
・ソフトや3Dデータは無料で公開
Remotionは、プライバシーやデータサイズの問題なしに、リモートユーザーの動きに関する詳細情報を抽出できる。ユーザビリティテストにて、ユーザーが別室でおこなうデバイス操作を忠実にロボマウントで再現。またはソフトウェア上で3Dモデルとして再現できる。
Remotionは大きくわけて5つのコンポーネントで構成されている。
AndroidデバイスやSurfaceなど入れてモーションセンシングデータを収集するためのアプリ、同じくユーザーの画面をキャプチャするアプリ、デバイスで収集されたデータを受け取って処理するためのサーバー、ユーザーの動きと画面を再生するソフト、そして動きを再現するロボットマウントだ。
Remotionはオープンソースのソフトウェアで、ロボマウントに必要なパーツに関しても、製品のリンクと3Dプリント用のデータを公開してくれている。
設定や導入手順も動画などで案内されているので、試してみたい方はぜひ参照いただきたい。
Remotion