しかし、こと航空機の電動化に関してはまだ途上にある。技術的に不可能ではないが、電気飛行機の実用化はまだ先とみられていた。ところが、意外にそう遠くはなさそうだ。。英国の格安航空会社easyJetが電気飛行機のテストを来年にも開始する見込みという。
・9人乗りでテスト
easyJetのCEO、Johan Lundgrenがテレビ局とのインタビューで明らかにした。提携している米ベンチャーWright Electricが開発した9人乗りの電気飛行機を使って、来年の早い時期にテストを始める。easyJetとWright Electricは昨年パートナーシップを締結。Wright Electricはボーイングや米航空宇宙局(NASA)で経験を積んだエンジニアらが立ち上げたベンチャーで、提携の時点で試作機に取り組んでいた。2人乗りのデモ機での飛行はすでに成功している。
・150人乗りの開発視野に
来年にもテスト飛行開始となると、客が乗れる日はもうすぐかと思いきや、Lundgrenいわく商業利用は2027年以降になるとのこと。そして、テストでは9人乗りの小型機を使用するが、Wright Electricは最終的に150人乗りの開発を視野に入れているという。
電気飛行機のメリットとしてはまずゼロエミッションが挙げられる。加えて、航空会社にとっては騒音の抑制とコストの削減も魅力となる。easyJetのLundgrenはインタビューで「電気飛行機が現実のものとなりつつある。将来はジェット燃料にさほど頼らないようになるだろう」と語っている。
Wright Electric