研究チームによると、現在ある光ファイバージャイロスコープの500分の1ほどの大きさなのだという。将来的には、ウェアラブルデバイスの小型化や性能アップに貢献しそうだ。
・サニャック効果
物体の角度や角速度などを検出するジャイロスコープというのは、もともと地球儀のような形状をした、軸が重心のまわりを自由に回転できるこまのようなものだ。スマホやドローンなど最近のガジェット類にもジャイロが内蔵されているが、こちらはジャイロ的な働きをする微小電気機械センサーを活用している。これらは実用的ではあるが、本来のジャイロのように必ずしも正確ではないことから光ジャイロスコープの開発が進んでいる。
光ジャイロは2つの光の伝播時間差を利用したサニャック効果に基づいていて、より正確に測定できる。しかし、小さいものでゴルフボールほどの大きさなのだという。
・あらゆるデバイスに
そのゴルフボールサイズを米粒よりも小さいサイズにすることに成功した、というのが今回の開発の意義だ。つまり、さまざまなデバイスに容易に組み込めるようになり、スマホなどのジャイロ機能も格段にアップしたり、デバイスの小型化が図れたりすることになる。
現在はまだコンセプトを実証した段階だが、あらゆるガジェット類に活用されるようになる日はそう遠くないのかもしれない。
Caltech