ニューヨーク拠点のデザインスタジオAprilliが描いているのは、単に移動のための乗り物ではなく、快適に過ごせ、効率性も高められるホテルライクのものだ。
・ベッドやトイレも完備
ホテルの部屋に車輪が付いたようなコンパートメント、と表現した方がいいのかもしれない。ベッド、トイレ、机などが設けられ、移動時間を効率的に過ごせるように設計されている。普通自動車より大きめでちょっとした空間が広がる。利用客はオンラインアプリで行き先を入力すれば、自動運転で目的地までドアツードアで運んでもらえる。その間、横になってゆっくり過ごすのもよし、仕事をするのもよし。トイレもあるので、比較的長い移動にも対応する。
・ホテルチェーンが運営
構想では、車を充電したりメンテを行ったりするステーションを街中に設け、そこから利用リクエストに応じて派遣するシステムをとる。また、コンパートメントにはいくつかのタイプを設け、利用者がニーズに応じて選べるようにする。Aprilliは、この自動運転車をAutonomous Hotelと呼び、ホテルチェーンなどが運営することを想定する。そしてホテルのプールやレストランといった施設を利用するためにホテルに立ち寄る、という移動の仕方を提案する。
たとえばニューヨークからシカゴまでは12時間かかるが、移動途中でそうしたホテルに立ち寄り、乗客がホテル施設を利用している間にホテル側がコンパートメントの清掃をしたり、充電したりする。
あくまでもこれはコンセプトだが、自動運転車の開発が加速度的に進むいま、あながち夢物語ではないのかもしれない。
Aprilli