AIを活用すれば、従来の大味な味覚調査よりも細かく好みが分析できて、究極的には個人にマッチしたオーダーメイド食品が作れるようになるかもしれない。
今回ご紹介するのは、ビールの味を好みに近づけていくIntelligentXの取り組みだ。同社は4種類のビールを販売し、顧客のフィードバックを蓄積して味を改善し続けている。
・チャットボットで好みを分析
IntelligentXは発足当初、ロンドンの酒造でビール1種類のみを販売していた。それがやがて4種類になり、それぞれのビールの配合を調整し、バージョンを更新し続けている。そして、今後も顧客のフィードバックを取り入れてさら改善していくという。
ビールを購入する際にはチャットボットの質問に答えることでフィードバックを送信。好みのビールを判定して製品が届けられるようだ。
次回出荷されるビールはさらにあなたの好みに合ったものになっているということで、現在は公式ホームページで早期アクセスを受け付けているが日本への輸入は難しそうだ。。
・時間とともに精度を高める
機械学習部門を担うIntelligent LayerのCEO、Rob McInerney氏は、TEDトークの中で質問の設計や意見の解釈の仕方など、アルゴリズム設計の難しさについても語っている。アルゴリズムの解釈は完ぺきではないが、フィードバックが蓄積するにつれて賢くなっていくとのこと。
市場のあらゆる食品は、競争力強化や顧客の飽きの解消のために継続した味の改善が求められている。
要求に合わせてレシピを自動調整するシステムは、ビール以外の製品にも応用可能で、IntelligentXは横展開も視野に入れていることだろう。
AIのおかげでほんとうに好きなものを口にできるという、我々消費者にとってうれしい時代に突入しようとしている。
参照元:Intelligentx