・ソーラー電力を地域で融通し合うマイクログリッドを実現
バングラデシュでは、家庭用小型太陽光発電システムが急速に普及し、400万世帯以上で導入されているが、発電したエネルギーを貯蔵するバッテリーの容量には限りがあるため、30%もの余剰電力が無駄になっている。そこで、「SOLshare」では、これらの小規模な太陽光発電システムをネットワーク化し、電力の需給バランスを最適化する“マイクログリッド”を実現。
具体的には、スマート電力制御装置「SOLbox」を各世帯に設置し、配電網を構築するとともに、各世帯の発電量や消費電力量を可視化して、余剰電力を売買できる仕組みを整備した。
「SOLshare」には、太陽光発電システムを保有する家庭や事業者のほか、太陽光発電システムを持たないユーザーも参加可能。
太陽光発電システムの保有者は、余剰電力を売却して収益を得られ、太陽光発電システムを保有していないユーザーは、必要な電力をモバイル決済により購入できる。
・2030年までに100万人のエンドユーザーに電力を届ける
「SOL share」では、2030年までにバングラデシュで1万以上のマイクログリッドを構築し、100万人を超えるエンドユーザーに電力を供給する方針。再生可能エネルギーによるP2P型の電力ネットワークを実現することで、各地域の電力需給を最適化するインフラとして、他の国や地域でも応用できそうだ。(文 松岡由希子)
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