実際、映画スタートレックに出てくるトライコーダーにインスピレーションを得ていて、現在のところ心筋梗塞や心臓発作などを検知できるという。
・手のひらサイズ
医療や検査の機器はかさばるものが多い中で、このデバイスは手のひらサイズ。このポータブル性に貢献し、またこのデバイスの肝となるのがCMOSチップだ。CMOSチップというとカメラに使われるものと認識している人が多いかと思うが、実際にはあらゆる映像デバイスに使え、この機器にも活用されている。大きさはわずか3.4×3.6ミリだ。
・代謝物を検出
このCMOSチップは4つのゾーンに分かれ、それぞれ異なる代謝物を検出する。その代謝物とは尿やリンパ液に含まれるようなもので、現在は心筋梗塞や心臓発作、前立腺がんに関係する代謝物を検出・測定できるという。そしてこのデバイスはマイクロUSBでAndroid携帯やタブレットに接続させることができ、測定結果はわずか2分で表示される。その結果をもとに、医師は遠隔からでもそれらの病気の有無や前兆、度合いなどを診断できるのだという。
病院まで足を運ばなくても検査を受けられるとなれば多くの人にとってメリットがあり、特に医師が常駐していないような過疎地や発展途上国ではかなり大きな役割を果たすことになる。
研究チームは他の病気にも応用がきくとして、今後さらなる開発を進めることにしている。
University of Glasgow