2018年8月に「Lightroom Classic」「Lightroom CC」のアップデートがあり、利便性がアップしたという。
また、Android版・iOS版のモバイル向け「Lightroom CC for mobile」のアップデートも実施された。
・「Lightroom CC」PC版では、ローカルに保存可能に
Windows版およびMac版「Lightroom CC」のアップデートとしては、新しく“アルバムをローカルに保存”という機能が実装され、アルバムのオリジナルコピーの写真をローカルに保持することが可能になった。インターネット非接続時にも編集可能になり、ネット環境が良くない場所でも作業ができるメリットは大きい。これまでは、膨大な写真データを扱っていると、“どの写真がどのアルバムに存在しているのか”わかりづらかったが、情報パネルにアルバム情報を表示してくれるようになったため、関連した写真を探しやすくなった。
・モバイル版もアップデート!
次に、モバイル向けのアップデート情報を紹介していこう。まずはiOS版から。「Lr Camera写真」「最近追加した写真」という新しい2種類のスマートフォルダや、lightroom.adobe.com上で共有しているアルバムすべてを確認し管理できる新しい「共有アルバム」タブ、複数選択モード(長押しタップで起動)の実装、一度にエクスポートできる画像数が最大15という制限の解除、といった内容だ。
さらに、メディアのタイプ、カメラ、撮影場所、キーワード、編集済みか、といった新たな条件で写真をフィルターできるように機能強化された。
また、“深度マップサポート”の機能が新しく追加。Lightroomアプリ内カメラで深度マップを含むHEIC画像のキャプチャが可能な新しいモードの実装と、アプリ内カメラまたは他のキャプチャツールで撮影した深度マップを活用するための新しい選択ツールに対応する。深度撮影ツールを使うと、深度マップをそのまま選択範囲に変換できるようになり、ブラシツールなど選択範囲に適用する編集ツールすべてが使えるようになる。
Android版では、「レンズ」セクションに、色収差を軽減する機能のほか、Lightroom CC内からAdobeが作成した1200以上のレンズプロファイルに直接アクセスし、手動で選択できる機能が追加される。
ほかにもアップデートはいろいろある。
1. HEIC(HEIF)形式の画像ファイルへの対応
2. クラウドステータスのタブに、クラウド上への同期のオンオフを好きな時に切り替えられる機能の追加
3. ユーザーの写真編集の履歴、Adobe Senseiテクノロジーの組み合わせにより、アルバム内で選ばれる可能性が最も高い写真をおすすめする“Best Photos”機能の追加
4. 写真に透かしを入れる方法をステップバイステップで説明するガイド付きチュートリアルの追加
・「Lightroom Classic CC」では新しい仕上げスタイルが追加
「Lightroom Classic CC」は、“Book Module”のアップデートと“Blurb”サポートの強化がおこなわれた。Blurbフォトブックサービスでは新たなスタイルが加わった。“標準例フラット”は、シームレスな見開きデザインによるレイアウトが可能に。“Blurb雑誌スタイル”は、半光沢仕上げの表紙とベルベット加工紙による高級な質感を提供する。“Blurbトレードブックスタイル”は、手頃な価格で広く配布する書籍向け。ニーズに合わせて選択できる。
また、ページ内において、好きな大きさ・場所にセルを配置してレイアウトをアレンジできる機能が追加された。これにより、複数のセルを追加したり、特定のセルを選択して重ね順を変更したり、新たに追加されたグリッドとガイドラインを使ってセルを正確な位置にドラッグ&ドロップして配置することが可能になった。作成したカスタムレイアウトを保存して、後に再利用することもできる。
今回のアップデートで、zipファイルに格納されている複数のプリセットとプロファイルを読み込む機能も追加されたので、データ確認がしやすく、作業時間の短縮が期待できるのも嬉しい点。
クリエイターの心強い味方であるAdobe。Adobeが主催するクリエイター向けイベント「Adobe MAX」は、グラフィックやweb関連のクリエイター注目のイベントで、来る2018年11月20日に日本でも「ADOBE MAX JAPAN 2018」が開催される予定だ。
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