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米ウォルマートがブロックチェーンを活用したフードシステムの透明化に着手

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大手スーパーマーケットチェーンのウォルマート(Walmart)は、2018年9月、IBMとの提携により、ウォルマートおよび傘下の会員制スーパーマーケット「サムズ・クラブ(Sam's Club)」が調達する葉野菜について、ブロックチェーンを活用したトレーサビリティシステムを導入すると発表した。

・IBMとの提携により、ブロックチェーンを活用したサプライチェーンの透明化に着手

米国では、2018年6月、病原性大腸菌O157に汚染されたアリゾナ州ユマ産のロメインレタスにより集団感染が発生するなど、食の安全を脅かす事象が報告されている。

また、農作物が収穫されてから小売店で販売されるまでの一連のサプライチェーンは、複数の事業者が介在する複雑な構造であるうえ、現在もなお、その多くが紙ベースの書類で管理されているため、その追跡には相当の時間と手間を要するのが現状だ。

そこで、ウォルマートでは、フードシステムの透明化に特化したIBMのブロックチェーン基盤ソリューション「IBM Food Trust」を採用し、各店舗で販売するすべての葉野菜を対象に、サプライチェーンを瞬時に追跡できる仕組みづくりに着手。

調達先に対して「IBM Food Trust」を使ってサプライチェーンの各プロセスをデータで記録するよう要請し、2019年9月30日までに、サプライチェーン全体のトレーサビリティ(追跡可能性)を実現する計画だ。

・ブロックチェーンによりわずか2.2秒でサプライチェーンの追跡が可能に

ウォルマートでは、これまでに、マンゴーのサプライチェーンにブロックチェーンを活用した実証実験を行い、追跡に要する時間を従来の6日からわずか2.2秒にまで短縮することに成功している。

今後は、ブロックチェーンを本格的に活用し、食の安全性の確保やサプライチェーンの透明化を一歩進化させる方針だ。(文 松岡由希子)

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