ディーゼル列車よりエネルギー効率がよく、もちろんエミッションゼロなので環境にも優しい。本格採用に前向きなドイツ鉄道が2019年から試験運転を開始する見込みだ。
・ドイツ政府が開発費援助
ディーゼル列車というと、モクモクと出される排気や騒音をイメージする人が多いのではないだろうか。そうではなく、環境に優しく、しかも経済効率が優れたものを、と開発されたのがTalent 3だ。世界でも環境問題に率先して取り組んでいるドイツ政府が400万ドル(約4億5000万円)を拠出するなどして開発を支援。そうした経緯があり、今回ドイツで行われた初運行には行政関係者も多く乗り込んだ。
・将来の航続距離は100キロに
ボンバルディアによると、効率性とリサイクル性においてTalent 3はディーゼル車両より90%優れ、騒音も半減しているという。同社のMITRACパワートレインを搭載し、モーターとバッテリーのさまざまな組み合わせにも対応。現段階の航続距離は40キロと短いが、今後バッテリーを改善するなどして次のバージョンでは100キロに伸ばすことができると踏んでいる。
ドイツの鉄道の40%がまだ電化されておらず、この数字を小さくするべく、ドイツ鉄道ではまずはTalent 3をドイツ南西部のコンスタンツ湖近くの地方で12カ月試験運行する予定だ。
ボンバルディア