蘭大手建設会社「フォルケル・ウェッセルス(Volker Wessels)」傘下の道路建設会社「KWS」によって考案され、蘭プラスチック配管メーカー「Wavin」と仏大手石油化学会社「トタル(Total)」との提携のもとで開発されたものだ。
・再生プラスチックでできた軽量で長寿命なモジュール型道路
ズヴォレ駅近くの自転車専用道路に設置された長さ30メートル「PlasticRoad」は、原材料にペットボトル50万本相当の再生プラスチックが使用され、埋め込まれた複数のセンサーを通じて、気温や路面負荷、道路を通過した自転車の台数などが計測できる仕組み。従来の道路に比べて4倍軽量で、2倍から3倍寿命が長く、プレハブ方式のモジュールとなっているため建設に要する時間を約70%短縮できるのが利点だ。
また、「PlasticRoad」の内部には空洞が設けられており、雨水を一時的に貯留する役割を果たすほか、この空洞を使って地下にケーブルやパイプを通すこともできる。
・11月には第二弾となる「PlasticRoad」が設置予定
ズヴォレに続き、2018年11月には、オランダ北東部のヒートホールン(Giethoorn)にも「PlasticRoad」が設置される計画となっており、これら2カ所での実証実験を通じて、「PlasticRoad」のさらなる改善がすすめられる。また、今後は、自転車専用道路にとどまらず、駐車場や歩道などへの適用可能性についても探っていく方針だ。(文 松岡由希子)
PlasticRoad