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世界初の海洋自動清掃システムが太平洋でプラスチック廃棄物の回収作業に着手

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2013年に創設されたオランダの財団「The Ocean Cleanup Foundation(オーシャン・クリーンアップ基金)」は、およそ5年間にわたる開発期間を経て、2018年9月、海洋に流出したプラスチック廃棄物を回収する独自の海洋自動清掃システムを完成させたことを発表。

いよいよ9月8日には、その第一基として「System 001」を米サンフランシスコ・ベイエリアのアラメダから太平洋に送り出し、ハワイとカリフォルニアとの間に位置する“太平洋ゴミベルト”でプラスチック廃棄物の回収作業に着手する。

・プラスチック廃棄物をフェンスで取り囲み、回収ポイントまで誘導

この海洋自動清掃システムは、長さ6メートル、深さ3メートルのU字型フェンスで、海面付近を漂流するプラスチック廃棄物を取り囲みながら、風や波、海流を利用して回収ポイントまで誘導し、船でこれらを収集させる仕組み。

航海灯のほか、カメラ、センサー、GPS(全地球測位システム)、衛星通信装置などが組み込まれており、常時、リアルタイムで位置情報を追跡できるほか、廃棄物の回収状況をデータで収集することが可能だ。

なお、このシステムに必要な電力は、太陽光エネルギーでまかなわれる。

・5年間の回収作業で太平洋のプラスチック廃棄物を半減

「The Ocean Cleanup Foundation」では、とりわけ海洋ゴミが多い“太平洋ゴミベルト”と呼ばれる海域に、このシステムを60基導入し、今後5年間の回収作業で、この海域のプラスチック廃棄物を50%削減する方針。

9月8日正午(米国西海岸時間)に予定されている「System 001」の“初航海”の様子は、公式ウェブサイトでもライブ配信される。(文 松岡由希子)

The Ocean Cleanup Foundation

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