いよいよ9月8日には、その第一基として「System 001」を米サンフランシスコ・ベイエリアのアラメダから太平洋に送り出し、ハワイとカリフォルニアとの間に位置する“太平洋ゴミベルト”でプラスチック廃棄物の回収作業に着手する。
・プラスチック廃棄物をフェンスで取り囲み、回収ポイントまで誘導
この海洋自動清掃システムは、長さ6メートル、深さ3メートルのU字型フェンスで、海面付近を漂流するプラスチック廃棄物を取り囲みながら、風や波、海流を利用して回収ポイントまで誘導し、船でこれらを収集させる仕組み。航海灯のほか、カメラ、センサー、GPS(全地球測位システム)、衛星通信装置などが組み込まれており、常時、リアルタイムで位置情報を追跡できるほか、廃棄物の回収状況をデータで収集することが可能だ。
なお、このシステムに必要な電力は、太陽光エネルギーでまかなわれる。
・5年間の回収作業で太平洋のプラスチック廃棄物を半減
「The Ocean Cleanup Foundation」では、とりわけ海洋ゴミが多い“太平洋ゴミベルト”と呼ばれる海域に、このシステムを60基導入し、今後5年間の回収作業で、この海域のプラスチック廃棄物を50%削減する方針。9月8日正午(米国西海岸時間)に予定されている「System 001」の“初航海”の様子は、公式ウェブサイトでもライブ配信される。(文 松岡由希子)
The Ocean Cleanup Foundation