今回ご紹介するのは、MITにより公開されたAIだ。「Deep Angel」という名のこのAIは、画像から人や動物などの指定したオブジェクトを消し去ってしまう。
Webページから誰でも試せて、遊び感覚で使える「Deep Angel」だが、将来的には画像編集のなかの重要なプロセスを自動化してしまう可能性も垣間見せられるものだ
・サーフボードやバスが写真から消える
「Deep Angel」は、写真をアップロードするだけで、写っている指定オブジェクトを取り除けてしまう。WebページやInstagramのアカウント上にいくつも挙げられているサンプルからは、サーフィンをしている写真からサーフボードが消えたり、街の風景からバスが消えたりといった、不思議な現象が確認できる。
オブジェクトを認識して境界から消し去り、さらに隠れた背景を予想して補うという技術には驚きを禁じ得ない。
・手持ちの写真やインスタでも試せる
手持ちの写真や自分のInstagramアカウントで「Deep Angel」を試すには、「EraseAI」という項目から可能だ。まず、人間やさまざまな動物、スケートボードやバスなど豊富な選択肢の中から、取り除きたいオブジェクトの種類を選ぶ。写真をアップロードするとその場で処理されて、数秒後には結果が確認できる。成果物をページ上で公開することも可能だ。
ただし現段階では、オブジェクトのあった位置の背景が歪んでいたり、消し跡が残ったりと、完全に自然な写真とはいかないようだ。
とはいえ「Deep Angel」を見ると、プロが時間と手間をかけておこなっているような画像の加工を、AIが肩代わりするようになるのも時間の問題という気がしてくる。
参照元:Deep Angel