・2つのモードでエモーショナルな表情を再現
「今まで見た中で最も表現力のあるロボット」と、評された本品。搭載された2つのモードによって、人間の子どものような表情を再現する。1つ目は、ロボット自身が顔のパーツを動かすことで、さまざまな表情を作るアイコンタクトモード。もう1つは、疑似モードで、間近で見ている人の顔の動きをトラッキングし、リアルタイムで反映することができるというもの。いずれも、内部に組み込んだセンサーによって、稼働する。2つのモードは交互に行われ、映し出す対象がいる場合は疑似モード、近くに誰もいなければ、アイコンタクトモードが働くようになっている。
・商業利用の予定はなし?
開発者の藤堂氏がめざしたのは、「ロボット(またはコンピューター)が人間同様の心や感情を得るか」という哲学的テーマに対する答えではなく、人間が作り出す意識的感情を描くこと。今回のイベント出品も、あくまでアートプロジェクトとして披露したに過ぎない。しかし、この素晴らしい技術が、ロボティクスの未来に、一筋の明るい光をもたらしたことは間違いないだろう。「SEER」の活躍を願う。
SEER/takayukitodo.com