・スマホで撮影するだけで圃場での異常を自動検知
「SCOUTING」は、対象となる植物をスマートフォンで撮影すると、ディープラーニング(深層学習)をベースとするアルゴリズムが、その画像から、植物の形や色などを自動で認識。これにより、雑草を特定したり、害虫の種類や数を分析したり、疾病や葉の損傷を検知したり、作物の生育に必要な窒素の状態を示すことができる仕組みだ。
また、ユーザーが「SCOUTING」のオンラインプラットフォームで共有し合う圃場ごとの画像データをもとに、近隣の農地でどのような問題が発生しているのかを可視化する「RADAR機能」や、近隣で疫病や害虫が広がっている旨を自動通知する「アラート機能」も実装されている。
ユーザーは、「SCOUTING」がリアルタイムで提供する情報をもとに、農作物の健康な生育を効率的かつ適切に管理できるというわけだ。
・誰でも無料で利用できるデジタル農業ツール
「SCOUTING」は、2017年11月に欧州でリリースされて以来、農家や園芸愛好家を中心に、世界90カ国で5万8000人以上のユーザーが利用。また、これまでに「SCOUTING」のデータベースに集約された雑草や疾病などの画像データは15万件で、2018年末までに、さらに10万件の画像データが追加される計画だという。
「SCOUTING」は、現在、iOS対応アプリとAndroidアプリとして提供されており、誰でも無料でダウンロード可能だ。(文 松岡由希子)
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