・ブロックチェーンの活用により、サプライチェーンを可視化
この試験的プロジェクトには、オーストラリア・コモンウェルス銀行のほか、アーモンドを生産するオラム・オーチャード・オーストラリア、貨物鉄道事業者のパシフィック・ナショナル、メルボルン港、コンテナターミナルを運営するパトリック・ターミナルズ、物流会社のOOCLが参加。また、ハードウェアやソフトウェアのサポートは、豪IoTプロバイダー「LXグループ」が担当した。
この貿易プラットフォームは、イーサリアム(Ethereum)をベースとし、分散台帳技術(DLT)や、契約のスムーズな検証や実行を可能とする「スマートコントラクト」、IoT(モノのインターネット)といった最新技術によって、貿易業務などを効率化するとともに、一連のサプライチェーンを可視化するのが特徴だ。
コンテナの内部には4台のIoTデバイスが装着されており、アーモンドの現在地のほか、コンテナ内の温度や湿度なども、リアルタイムで確認できたという。
・グローバライゼーション時代に求められるサプライチェーンの透明化
グローバライゼーションの広がりにより、国境を超えたサプライチェーンは、ますます複雑になっている。ブロックチェーンを活用したこの貿易プラットフォームは、サプライチェーンの透明性を高めるのはもちろん、これらの情報を共有し合うことにより、サプライチェーンの効率化にも役立つと期待が寄せられている。(文 松岡由希子)
Commonwealth Bank of Australia