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薬の飲み合わせに伴う副作用を自動予測する人工知能をスタンフォード大学が開発

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米スタンフォード大学の研究プロジェクトは、2018年7月、人工知能(AI)を活用し、薬の飲み合わせによる副作用を予測する新たな手法を開発。

学術雑誌「Bioinformatics(バイオインフォマティクス)」において、その研究成果を発表した。

・薬の飲み合わせによる副作用を自動予測する人工知能

研究プロジェクトでは、まず、体内にある1万9085種類のタンパク質が互いにどのように作用し合い、645種類の薬がこれらのタンパク質にそれぞれどのような影響をもたらしているのかを整理し、薬とタンパク質、副作用において465万1131件もの組み合わせを導きだした。

さらに、研究プロジェクトは、人工知能(AI)のひとつ「ディープラーニング(深層学習)」をベースとする独自のアルゴリズム「Decagon」を開発。

「Decagon」に、薬とタンパク質、副作用との組み合わせのデータセットを与えて学習させたところ、薬の副作用についてのパターンを自ら推測し、2種類の薬を服用した場合の結果を69%の精度で予測できるようになった。

現時点では、「Decagon」は、2種類の薬の飲み合わせに伴う副作用しか網羅していないが、研究プロジェクトは、近い将来、この仕組みをより複雑な領域の予測にも応用したいと考えている。

・日本でも高齢者の約半数が3種類以上の薬を服用

米疾病対策予防センター(CDC)によると、米国人の45.0%が3種類以上の薬を服用。

日本でも、65歳以上の高齢者を対象として実施した2017年秋の調査によると、3種類以上の常用薬の処方を受けている割合は、回答者全体の49%にのぼっている。

「Decagon」のような人工知能を活用することで、薬の飲み合わせによる副作用を自動予測できれば、副作用に伴う健康被害を未然に防止する効果も期待できそうだ。(文 松岡由希子)

Stanford University

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