Googleは、中国最大のメッセージングアプリWeChatのプラットフォーム上でアプリをリリースした。
「Cai Hua Xiao Ge(Pictionary with little Google)」は、世界ではすでにおなじみの「Quick,Draw」の中国語版。内容は、出されたお題について、AIが正しく推測できるような絵を描いていくもの。自分の結果をシェアしたり、他のプレイヤーの結果が参照できたりもする。
・Weiboで7000以上つぶやかれる
中国語版では、1時間に何枚の絵を描けたかで、ランキングも表示されるようだ。中国のTwitterに相当するWeiboでは、ハッシュタグ「#caihuaxiaoge」で7000以上投稿されていて、すでに相当な話題となっている。マクドナルドもこれに便乗して、お絵描きゲームをPRに活用しているようだ。
無料ゲームなので直接の収益にはつながらないが、AIがすべての人に利便性をもたらしてくれると信じているGoogleが、中国でもまずは楽しいお絵描きゲームから…との考えがあるのだろう。
もちろんそれだけではなく、GoogleのAI技術を一般の人や技術者に印象付ける狙いがあるとみられる。
・Tencentとの関係性を強化
Googleは、2017年12月には北京にAIセンターを開設している。お絵描きゲームのリリースはこれに次ぐもので、一連の活動はより多くの中国のエンジニアや研究者にアクセスするための戦略だ。
今年1月にもGoogleは、中国IT最大手Tencentと特許のクロスライン契約を締結し関係性を強化、中国進出の土壌を着実に整えてきた。
6月には、中国第2位のECでTencent傘下のJD.comへの投資もおこなっており、ECサイト上でスマートスピーカーなどの販売も計画しているという。
AI開発を国家の優先事項に掲げる中国で、TencentのWeChat上にアプリを展開することは、検索エンジンを使ってもらうこと以上にブランド力を示す機会になるだろう。
参照元:Google's latest bet on China is a doodle game/Yahoo Finance