そこで米国のタフツ大学が開発中なのが、フレキシブルなエレクトロニクスやpH値などを測定するセンサーを内蔵し、必要に応じて自動で抗生物質を放出するスマートバンデージだ。
・pH値や温度を測定
このスマートバンデージの中にはpH値を測定するセンサーが内蔵され、pH値が6.5以上かどうかを判断できる。pH値が6.5以上だと傷口に感染があるということになる。
また表皮温度を感知するセンサーも組み込まれていて、炎症に伴う発熱があるかどうかもわかる。
・火傷の治療に有効
そうしたセンサーからの情報をマイクロプロセッサーが分析し、傷の状態を判断する。そして感染や炎症が認められると、バンデージ内にある加温システムが起動されてジェルを温め、傷口に抗生物質が投与される。
開発チームのSameer Sonkusale教授によると、火傷や、糖尿病などによる慢性的皮膚疾患のように管理が難しい傷にこのバンデージは有効という。
現在はまだ、プロトタイプによる実験段階だが、このスマートバンデージに使われている部品などはそう高価ではないとのことで、医療現場で広く使われるようになる可能性を秘めている。
研究結果はこのほど専門誌Smallに掲載された。
Tufts University