・現行ビートルの生産を来年で終了
現在構想中と報じられているのは、バッテリー式のEV型ビートル。ボディスタイルも、同車両最大の特長とされる2ドアから4ドアへ移行。1945年の初代ビートルと同じ、後輪駆動になる可能性もあるという。加えてこのモデルには、フレキシブルな電動アークテクチャー“MEB”が、採用されると見られている。
フォルクスワーゲン社(以下VW)は、2011年に発売された2代目ビートルの生産が、来年で終了することを認めており、VW UKでは、すでに発注を中止している。
CEOのハーバート・ディエス氏は、標準モデルと並行する形で、さらに多くのより多くのエモーショナルな車を販売したい、と願っている。この次世代型ビートルも、そうした役割を担うモデルとなるだろう。
・電気自動車への移行を着々と計画中
同社による最初の“エモーショナルモデル”は、IDバズマイクロバスだ。クラシックキャンパーバンにインスパイアされたこの車は、2022年にリリースを予定している。
VWの電気自動車への傾倒は顕著で、IDハッチバックの他、ID Crozz SUVとID Vizzion saloonの生産バージョンも計画中だ。コンセプトでしかなかった大型電気SUVの発売も、現実味を帯びてきている。
ビートルEVのアイディアはIDハッチバックから生み出されたものだが、VWデザイナーのクラウス・ビショフ氏は、顧客に対して、2つのモデルが競合する危険はない、と述べている。しかし、それにはまず、IDシリーズなどの通常EV車を軌道に乗せる必要がある。地道に基盤を固め、その上で革新的な車両を発表するほうが、ビジネスの戦略としては正しい、ということだ。
自動車業界に巻き起こるEV車両旋風。大国ドイツの老舗メーカーが、どこまで食いついていくか、今後の動向に注目したい。
souce by AUTO CAR UK