しかし、こうした“わざわざ言うほどではない意見”の中に、潜在的な改善のヒントが隠されていることもある。それを有効に活用すべく生まれたのが、今回ご紹介する「言わせて.SHOP(いわせて どっと しょっぷ)」だ。埋もれがちだった消費者の生の声。これを確実に届けることで、店舗の活性化につなげていくのだという。
提供元は、2012年設立のMEDIAFLAG(メディアフラッグ)沖縄。言わせて.SHOP責任者の林 峻史(はやし たかふみ)氏が、取材に応じてくれた。
・企業からの回答を確実にフィードバック
Q1:まずは、このようなサービスを提供するに至ったきっかけから、お聞かせください。
弊社は店舗店頭を活性化し、「売場を元気に!ニッポンを元気に!」を、テーマとしています。私たちは、消費者には、店舗に対して直接言うほどではないけれど、ほめたいことや提案したいこと、不満が常にあると、そう考えています。
そこで、弊社が全国のお問い合わせのプラットフォームとなり、社会のインフラの一つになるよう、構築していく運びとなりました。(開発したのは)自分の代わりに、現場の声を気軽に投稿するアプリ。これを活用することで、店舗の改善につなげていきます。
Q2:口コミアプリやサービスは多く存在しますが、他のサービスとの決定的な違いは、どこにあるのでしょうか。
「消費者と店舗との間には距離がある」と、考える弊社は、その距離をゼロにすることをめざしています。当アプリでは、ユーザーからの投稿を直接企業へ届け、企業からの回答を、ユーザーへフィードバックします。
投稿して終わりではなく、企業からの返信がある点が、他サービスとの違いです。投稿から改善までを、弊社グループのサービスと紐付けて、サポートしていく。それが、本アプリの特長です。
・“お問い合わせプラットフォーム”を社会のインフラに
Q3: 口コミ投稿にはどうしても、誹謗中傷の不安がつきまといます。こちらではどのような対策をされているのでしょうか。個人を特定できるような内容や、誹謗中傷などにあたるコメントを防ぐため、BPOセンターで培ったノウハウを活用し、人的にコメントをチェックしています。ある程度は機械で制限するよう、NGワードを設け、そのワードが入っているコメントは、投稿できないようになっています。
その他にも、改善の見られない投稿をし続けたユーザーのアカウントを凍結する、といった対策も取っています。
Q4: 今後の展開について、教えてください。
今後はまず、お問い合わせプラットフォームとして、利用ユーザーを増やし、認知を広めていきます。そして、より投稿しやすいように、テーマを設けたキャンペーンや、利便性を高めるための機能改修、追加など、ユーザーの皆さまに、メリットを感じてもらえるようなサービス展開をしていくつもりです。
日本の利点であるおもてなしの文化を、「売り場を元気に!ニッポンを元気に!」のテーマの下に、広めていきたいですね。そして、“お問い合わせプラットフォーム”が、社会のインフラの一つとなるよう、日々変化を重ねながら、その夢を実現していきたい、と思っています。
お店が活気づけば、経済そのものが活性化する。それを実現するのは、あなたのひと言かもしれない。まずは、思ったことを投稿してみて。(取材・文 乾 雅美)
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