Appleが18日、米国においてiOS 12で使えるようになると発表した。緊急時にかかる初動時間を少しでも短縮することが狙いだ。
・正確に素早く対応
救急車、消防車・警察いずれの要請でも、素早く対応するには正確な位置情報の確認が鍵を握る。ただ、そうした緊急時に通報する人が位置を把握できているとは限らない。
その土地に不案内の人もいれば、パニックでとっさに正しい判断ができないこともある。また、発作などで声が出ないことも考えられる。そうしたさまざまな状況でのタイムロスを防ぐことができるのが、今回の新機能だ。
iPhoneで通報すると、位置情報が自動的に共有されるこのシステムは、911センターでコールを受けた職員が、電話がつながっている間のみ位置情報にアクセスできる仕組み。
もちろん、緊急対応以外での目的で位置情報が使用されることはない、としている。
・モバイル時代の利点を生かす
今回の新機能を提供するにあたっては、テック企業RapidSOSのインターネットプロトコルベースのデータパイプラインを活用。RapidSOSの技術が、多くの911センターで使われているソフトウェアに取り込まれる予定となっている。
Appleによると、米国での911コールの80%が携帯電話からで、今回の新機能はスマホが浸透した時代だからこそ可能になったものといえる。
緊急時は1分1秒を争うこともあるだけに、この位置情報機能で助かる命が出てくるかもしれない。
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