まずは戸建て住宅5軒を建てる予定で、年内に1軒目に着手する。当面は3D出力したパーツを現場に持ち込んで組み立てる手法をとるが、最終的には現場で全てをプリントする手法を目指す。
・パーツを現場で組み立て
「Milestone」と命名されたこのプロジェクトは、地元の建設会社や不動産会社などによるもの。鍵を握る3Dプリント技術面では、アイントホーフェン工科大学が協力している。
この3Dプリント手法は、フィラメントなどをノズルから出して固めていく通常の手法とさほどかわらないが、使用材料がセメントベースであること、またプリンターが巨大であることが大きな相違点だ。
最終的にパーツを組み立てる作業や、窓などをはめ込む作業は人が行う。そして、ゆくゆくは建設現場にポータブルプリンターを持ち込んでその場で建てていく手法を目指す。
・将来は3D出力の家が当たり前に?
公開されている完成予想図をみると、家はまるでモアイ像のような外観。最初の1軒目は寝室2部屋にキッチン、リビング、トイレ、浴室といった間取りの平屋で、2軒目以降は2階建てのテラス付きなど、より複雑な構造のものになるという。
プロジェクトチームは、軒数をこなす中で建設をスピードアップできると踏んでおり、「将来は3Dプリンターによる家づくりが当たり前の時代になる」としている。
建設にかかるコストは明らかにされていないが、機械による建設なので人件費を抑えられ、リーズナブルなものになることが期待される。それでいて、家の強度が確保でき、また住み心地もよければ、人気が出てもおかしくなさそうだ。
3dprinthouse