これまでに、米ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学などの研究機関のほか、トヨタ自動車、資生堂、宝酒造といった日本企業を含め、世界40カ国以上で取引実績を有している。
・3Dバイオプリンター用標準バイオインクを世界で初めて開発
一般的なインクプリンターと同様、3Dプリンティングの技術を応用して細胞パターンを“出力”する3Dバイオプリンターには、その素材となるバイオインクが不可欠だ。
そこで、「CELLINK」では、世界で初めて、3Dバイオプリンター用のカートリッジ式標準バイオインクを開発。
スウェーデンの森林から得たナノ繊維状構造をもつセルロースと、ノルウェー海の海藻から生成されたアルギン酸塩を原料とし、皮膚や軟骨、肝臓、がん腫瘍など、様々な組織を出力することができる。
また、ペプチドや成長因子などを混ぜて、このバイオインクに変更を加えることも可能だ。
・インクからプリンターまで3Dバイオプリンティングのためのソリューションを提供
「CELLINK」は、バイオインクのほか、大学や研究機関、企業を主なターゲットに、最新機種「BIO X」をはじめ、これまでに3機種の3Dバイオプリンターの開発にも成功し、現在、公式オンラインショップなどを通じて販売している。「CELLINK」は、バイオインクから3Dバイオプリンターまで、3Dバイオプリンティングのためのソリューションを幅広く提供することにより、臨床試験のスピード化や新薬の研究開発の効率化などに役立てたい考えだ。(文 松岡由希子)
CELLINK