「製造業、特に重工業は月で行うようになる」などと述べ、宇宙、とりわけ月を活用することで今後の暮らしを展望できるとの持論を展開した。
・宇宙機関と連携へ
ベゾス氏は宇宙開発事業ベンチャー「Blue Origin」を有しているが、この月植民計画を米国航空宇宙局(NASA)や欧州宇宙機関と連携して進めていくつもりだ。
仮にこうした機関に協力が得られなかった場合でも、資金が続く限り単独でも推進していく考えであることを明らかにした。
・宇宙の活用は不可避
総会での対談で、ベゾス氏は「月は地球から数日で行けるという好都合な位置にある。極地近くにある氷を飲み水にすることもできる」などと指摘。
また、「今後我々のエネルギー需要は増え続け、人口増加は地球の環境に負荷をかける。そうした問題に対処するには、宇宙を活用するしかない」と説いた。
ベゾス氏によると、近い将来(といっても数十年単位)、現在地球で行なっていることを宇宙でやったほうが簡単になるとのこと。その理由は、宇宙にはたくさんのエネルギーがあるからなのだという。
長期的な視点で物事を考えることで知られるベゾス氏だが、今回の月植民計画も壮大だ。しかし、確かにベゾス氏が指摘するように今後地球で人の暮らしが成り立たなくなる可能性は十分にある。
今回のベゾス氏のビジョンは、宇宙開発に携わる人を中心に、多くの人にとって大きな刺激となりそうだ。
Blue Origin