その除草剤の使用をできるだけ抑制し、かつ散布を自動化しようと、スイスのスタートアップ「Ecorobotics」が除草剤散布のロボットを開発中だ。コンピュータービジョンを使って雑草を認識し、そこにピンポイントで除草剤をまき、しかも自動で作動するという最先端技術がつまった農業用ロボットだ。
・雑草めがけて
広大な農地に、無人ヘリを使って上空から除草剤を散布する映像を見たことがある人もいるかと思う。それは効率的だが、作物や土壌、周囲への影響を考えると、ベストな方法とはいえない。
そこで除草剤散布をピンポイントで行うようにしようというのがEcoroboticsの試み。この全自動ロボットはカメラに映った雑草をコンピュータービジョンで認識し、そこをめがけて2本のロボティックアームを使って農薬をスプレーしていく。
現在、この雑草検出の精度は95%という。
・太陽光発電で作動
また、このロボットは太陽電池パネルやGPS、センサーを搭載し、電気をまかないながら自動で農地内を移動していく賢さも持ち合わせている。
農家はスマホやタブレット端末で設定を行い、またロボットのタンクに農薬をセットしたりするだけでいいので、農薬散布にかかる手間をかなり省ける。
このロボットは現在、開発最終段階にあり、年内に発売される見込みとのこと。農業分野での人手不足という点でも、活用度は高そうだ。
Ecorobotics