これまで、参入が自由だった電動スクーターシェアリングサービスだが、事実上の許可制となる。この法律は6月4日に施行される。
・トラブル続出
許可制に踏み切った背景には、最近の電動キックスクーターによる“カオス”があるようだ。ドックレスのサービスが多く、そのためシェアリング用のキックスクーターが街のあちこちに放置され、交通の妨げになるなど問題となっている。
そうした事態に歯止めをかけようというのが今回の取り組み。申請には5000ドル(約55万円)の申込金が必要で、そのほかに毎年2万5000ドル(約274万円)払わなければならない。加えて、メンテナンス基金に1万ドル(約110万円)拠出する必要もある。
このメンテナンス基金は公共財へのダメージ修復などに充てられる。つまり裏を返せば、すでに現状でダメージなどのトラブルが発生していることになる。
・違反事業者には罰金も
すでにサービスを展開してきた事業者も6月4日までに全スクーターを回収し、そして6月7日までに申請書を提出する必要がある。
仮に申請しないまま展開した場合は、スクーター1台あたり100ドル(約1万1000円)の罰金が科せられる。もちろん、許可がおりる可能性も消える。
この許可制への移行で、サンフランシスコでは一時的に電動キックスクーターが街から消える。スクーター愛用者は不便を被るわけだが、街や社会と“共存”するには必要な措置ということなのだろう。
SFMTA