しかし、ITアーリーアダプターの読者の中には、「ただ睡眠を追うだけじゃあ、物足りない!」という人もいるだろう。そんなご仁におすすめしたいのが、この「Somnus(ソムナス)」。日々の眠りを計測・管理するだけではなく、アプリ内の友達とシェアすることが可能。睡眠アプリとSNSが合体した、実にユニークなサービスだ。
一部機能をリニューアルし、新たなフェーズに入った本サービス。Somnus合同会社、代表の金田 晃一(:かねだ こういち)氏に、話を聞いた。
・日本人の睡眠に対する価値観そのものを変える
Q1:まずはさかのぼって、このようなアプリを開発するに至ったきっかけから、お聞かせください。
学士論文で日本の不眠社会について、研究したことがきっかけです。日本は世界有数の寝不足国家というのは有名な話ですが、この論文では、「なぜ日本人は寝ないのか?」という疑問を追求しました。
一般的に、日本人の寝不足は、長時間労働と一緒に語られることが多いのですが、本論文では、労働時間は睡眠時間を短くする要因にはならない、と結論付けました。日本の不眠社会の真の原因は、純粋な“睡眠意識”(夜しっかり寝るなど)です。つまり、日本の不眠社会を変革するには、日本人の睡眠に対する意識、価値観そのものを、変えていかなければならない。これが、「Somnus」の起源です。
Q2: 「Somnus」とは、どんなアプリなのでしょうか?初めての人のために、詳細について教えてください。
「Somnus」は、従来の睡眠、目覚ましアプリにSNS要素を加えた、新しい眠りのプラットフォームです。日々の眠りを計測・管理できるのはもちろん、友達と眠りや夢をシェアすることができます。
さらに、寝れば寝るほどたまる睡眠ポイントや、おはようとおやすみに写真・動画を送ることができるメッセージ機能、星座占いなど、おはようとおやすみの時間を楽しむためのコンテンツが、盛り沢山です。友達や家族、恋人と一緒に楽しみながら、日々の睡眠習慣を、見直していくことができます。
・“眠り”という行為に楽しさを付加
Q3:アプリを利用しているユーザーからの反応は、いかがなものでしょうか?家族や友人と利用している、というお声を頂戴しております。眠りの質を確認できるのはもちろん、「睡眠だけではなく、夢日記を書いたり、シェアできるのが面白い」など、眠りを通して、楽しんでもらっています。運営側として、大変うれしく思います。
家族でご利用されている方には、「子どもがちゃんと部屋で寝ているか、わかって安心した」、「子どもがひとりで起きられるようになった」など、お子さんとの関係においても、「Somnus」が役立っているようです。
Q4:睡眠の重要性が問われる昨今。ユーザーにとって、どんなサービスでありたいと願いますか?今後の展開と併せて、教えてください。
「眠りをもっと、楽しく。」これが、「Somnus」の思いです。先述のとおり、日本の不眠社会を変革するには、日本人の睡眠意識そのものを、変えていく必要があります。
しかし、「睡眠は大切!」などの文言や睡眠系ツールは、昔からあるにも関わらず、変わらないのが現状です。原因は、“眠り”という行為に、食事やショッピングのような楽しみを、見出せないからだと思います。
睡眠は卑下されがちで、優先順位も低くなる。私たちはこの何気ない“眠り”という行為に、楽しみや人とのつながりを加えることで、日本人の睡眠意識を高め、不眠社会を変革していくことを誓います。
睡眠がいかに大切か。そのことをわかっていない人は、まだまだ大勢いる。まずは、このアプリを使ってみよう。眠りの奥深さ、偉大さがきっとわかるはず。(取材・文 乾 雅美)
Somnus