このほどメルボルンで開かれたエナジー・ウィークの中で明らかになった。
・強力なバックアップ
同システムはテスラが昨年11月末に完成させ、その翌月から稼働している。グリッドスケール(電力網)のための大規模な蓄電池で、電気をため、必要に応じて早急に給電できる。
つまり、突発的な要因やメンテナンスなどで電力が不足する事態になっても、このバッテリーがバックアップするのだ。しかも、同システムは近くの風力発電に接続していて、再生可能なエネルギーを活用している。
・全豪で唯一コスト抑制
エナジー・ウィークでは「テスラのシステム稼働後の4カ月で、調整電源にかかるコストが90%削減された。今やサウスオーストラリア州の調整電源の55%を占めている」との報告があった。
調整電源は電力を安定供給するのに必要なものだが、維持には相当のコストがかかる。ちなみにこの期間、調整電源コストを減らせたのは全豪でサウスオーストラリア州のみだったという。
クリーンエネルギーの活用を歓迎する声はあるものの、一方で安定供給という点を不安視する声もある。しかし、今後もサウスオーストラリア州の蓄電システムで成果があがれば、追随する動きが世界中で出てくるのかもしれない。
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