例えば、この「Deaps(ディープス)」。国内初のAI搭載型観光SNSアプリで、日本に眠る魅力的な隠れ・穴場スポットに、簡単に出会うことができる。昨年1月にリリースされてから、評判はうなぎ上り。ダウンロード数は1万を超え、地方自治体や、大手事業会社とのコラボレーションも決定している。
このたび、大胆なリニューアルを実施。より使いやすくなった本サービスについて、Deaps Technologies、広報マネージャーの芝野 緑(しばの みどり)氏に、話を聞いた。
・フルリニューアルでより細やかな提案を実現
Q1:まずはさかのぼって、このようなサービスを提供するに至ったきっかけから、お話しください。
情報が氾濫する現代では、ネット等の情報ツールを駆使し、情報の取捨選択をする手間と時間が発生しています。弊社は、ユーザーごとに異なる情報整理を、テクノロジーでサポートし、さらに、ユーザー自身がまだ気付いていない、潜在的な興味関心に対する新しい気付きや発見の提案を、ミッションとしています。
中でも特に、情報が膨大かつ同質化し、取捨選択が困難な領域が観光です。そこにターゲットを置いて開発したのが、「Deaps」です。従来のカタログ型や、検索型の観光サービスではなかなかできないワントゥワンの最適化を、AI の活用を通じて、実現しています。
Q2:本サービスでAIは、どのような形で活用されているのでしょうか。仕組みについて、詳しく教えてください。
ユーザーごとに異なるコンテキストを、分析するために活用しています。従来版は、コンテンツと人々の興味関心までを、分析範囲としていましたが、4月13日にフルリニューアルを行い、利用時間帯や操作場所まで、分析の範囲を拡大しました。
例えば、グルメでヨガ好きの女性が、出張先のホテルで「Deaps」を利用すると、ホテルから近い、旬の会席料理が食べられるお店や、翌朝近くで体験できるビーチ・ヨガなどが提案されます。
・他にはない観光プラットフォームをめざす
Q3:今回のフルリニューアルにおけるハッシュタグマップの進化。これにより、サービスの使い勝手は、どのように変わるのでしょうか。
ハッシュタグマップは、写真や位置情報などのスポット情報にハッシュタグを付けて投稿すると、自動的にオリジナル地図を作成する機能です。不特定多数のユーザーで、1つの地図を作成できる楽しさがあります。
スポット数の増加に伴い、今回からハッシュタグマップのスポットピンの集約機能が、追加されました。また、検索画面と統合されたため、通常キーワード検索とハッシュタグ検索の結果が、同じ画面で見られるようになりました。
さらに、先日リリースしたハッシュタグマップウェブとの連携も、容易になりました。シェアボタンから、直接SNS へ投稿したり、ウェブ版ハッシュタグマップのURL を、ボタン1つでコピーできるようになっています。
Q4:ガイドブックに沿わない、オリジナリティある観光の人気が高まりつつある昨今。「Deaps 」は人々にとって、どんなサービスになるのでしょうか。未来の展望を、お聞かせください。
まずは、テクノロジーの進化として、AI の精度を高めながら、エッジAI の導入を積極化し、処理を高速化させます。コンテンツ面では、AR や音声ガイド、ブロックチェーンを利用したスタンプラリーなどを順次導入し、観光SNSとデジタルコンテンツ配信を統合したプラットフォームとして、デジタルインテグレーションを進めていきます。
AIを活用することで、検索せずに、まだユーザーさえ気付いていない、本当にほしい情報を届けます。デジタルコンテンツでその場所でしかできない特別な体験を提供し、他にはない観光プラットフォームとして、進化し続けていくつもりです。
(取材・文 乾 雅美)
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